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日本酒用語の基礎知識 さ行

三段仕込み(さんだんじこみ)

醪(もろみ)を仕込む際、あらかじめ造っておいた酒母(しゅぼ)の全量に水、麹、蒸米を3回にわけて全体を仕上げる仕込みの方法。1回で全量を仕込んでしまうと酒母で純粋培養された優良酵母の濃度や酸濃度が薄まり、もろみを腐敗させる雑菌の侵入を許すことになるので、雑菌汚染に対する免疫力を高めるため少しづつ仕込み、酵母数や酸度を増やしながらの仕込法である。
各段の仕込量の割合を白米換算量(白米量は蒸米と麹に分けられているので)は、酒母が白米全体量の約7%でこれを1とすると、1日目に仕込む一段目“初添え”(はつぞえ)は2倍の14%位、2日目は仕込みを休んで酵母数を増やす日で“踊り”という。3日目の2回目の仕込みが“仲添え”で4倍の28%位。4日目の3段目が“留添え(とめぞえ)”で残り全部の50%前後量を仕込んで仕込み終了となる。

酸度(さんど)

お酒に含まれる酸の量を表す数字。

純米酒(じゅんまいしゅ)

「清酒の製法品質表示基準」という法律の定めにより、製造方法と品質がその条件を満たしている場合に付けることの出来る名称を“特定名称”と呼び、8種類の酒が決められている。そしてこの特定名称8種類すべてに、使用原材料等の表示の他に精米歩合の表示が新規に義務付けられた。
そのうちの一つ“純米酒”と表示してもよい条件として「白米、米こうじ、及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの」とあるように、ただの純米酒には精米歩合の基準がない。もちろん“純米”の2文字のつく酒は、醸造アルコールや糖類の使用はできない。純米酒は味が濃く、芳醇な味わいを特徴とする。
参考:特定名称8種の日本酒

純米吟醸酒(じゅんまいぎんじょうしゅ)

純米酒は白米の精米歩合についての基準がないが、吟醸という文字の入る純米吟醸酒は60%以下の条件があり、かつ「吟醸造りで固有の香味、色沢が良好」の条件を満たしている酒のことである。醸造アルコール、糖類は無添加。
参考:特定名称8種の日本酒

純米大吟醸酒(じゅんまいだいぎんじょう)

精米歩合50%以下で、「吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好」が条件で、醸造アルコール、糖類は無添加の酒。
参考:特定名称8種の日本酒

浸漬(しんせき)

原料米を水洗し、水に漬けて必要な水分を吸水させること。

心白(しんぱく)

中心部に白く見える部分のある米。心白のある米のことを心白米といい、良質の麹が造りやすく、もろみに仕込んだ蒸米の溶け具合をコントロールしやすい長所を持つ。酒造好適米には心白がある。

酒母(しゅぼ=もと)

お酒造りに最も重要なエチルアルコールを造ってくれる優良酵母を大量かつ純粋に培養したもの。雑菌の繁殖を防ぐため、生きた乳酸菌を利用する山廃酒母(生もと系酒母)や、乳酸を必要量添加して造る(速醸系酒母)がある。

精白(せいはく)

玄米を磨き、表層部のぬか部分を取り除くこと。精米と同義語。

精米歩合(せいまいぶあい)

玄米を精米すると白米と米ぬかが出来るが、玄米の重量に対する白米の重量割合を%で表わしたもの。例えば、精米歩合60%の白米とは、100kgの玄米を精米した場合、白米が60kg、米ぬかが40kg出来た場合をいう。精米歩合の小さな白米を使用すると雑味の少ないスッキリした味わいのお酒になる。

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